知りたい事
利用しているMicrosoft Officeのバージョン(ビルド番号)を任意のバージョンにダウングレードまたは、アップデートする方法が知りたい。
回答
Microsoftが配布している専用のツールを用いる事で、Officeのバージョン(ビルド番号)を任意のバージョンにダウングレードまたは、アップデートすることが可能です。
本サイトでは、Microsoft社が提示している"以前のバージョンのOfficeに戻す方法"を解釈して、掲載しています。実際のダウングレードまたは、アップデートの対応は、自社内等のセキュリティポリシーに沿ってご対応下さい。
※この対応手順は、2022年4月19日現在で作成しているため、今後、Microsoft社の方針で対応方法が変わる可能性があります。
専用のツールは、以下のサイトからダウンロードが可能です。
参考サイト)Microsoft社サイト
目次
- 1)Office Deployment Tool のサイトから、専用ツールをダウンロードする
- 2)専用ツールの展開先を作成する
- 3)バージョン(ビルド番号)を指定するConfig.xml ファイルの作成
- 4)コマンドプロンプトを起動してコマンドを実行(準備編)
- 5)コマンドプロンプトを起動してコマンドを実行(実行編)
- 6)Office製品でバージョンを更新する
対応手順
1)Office Deployment Tool のサイトから、専用ツールをダウンロードする
2)専用ツールの展開先を作成する
ダウンロードした、officedeploymenttool_15028-20160.exe(2022/4/19時点)を実行すると、専用ツールの展開先(保存先)が求められます。
その為、わかりやすい場所に専用ツールの展開先(保存先)を作成します。今回は、[ MicrosoftTool ]としておきます。※この名称は、フォルダ名なので任意に指定して下さい。
展開の手順:
officedeploymenttool_15028-20160.exeを実行すると、以下の画面が表示されます。
[ Click here to accept the Microsoft Software License Terms. ] を選択し、[ Continue ] をクリックします。
次に[フォルダーの参照]ウィンドウが表示されるので、作成してフォルダー[MicrosoftTool ]を指定して[OK]ボタンをクリックします。
[Files extrancted successfully.]メッセージウィンドウが表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。
3)バージョン(ビルド番号)を指定するConfig.xml ファイルの作成
メモ帳などのテキストエディタを利用して、作業に必要な[ Config.xml ] ファイルを作成します。
テキストエディタには、以下の情報をコピーします。
<Configuration> <Updates Enabled="TRUE" TargetVersion="16.0.xxxxx.yyyyy" /> </Configuration>
【重要なポイント】
"xxxxx.yyyyy"の部分には、ダウングレードまたは、アップデートしたいバージョン(ビルド番号)を記入します。
Officeのバージョン(ビルド番号)は、以下のサイトで参照が行えます。
Microsoft 365 Apps の更新履歴 (日付別の一覧)
このテキストを[Config.xml]という名前を付けて[setup.exe]と同じフォルダーに保存します。
[ MicrosoftTool ]のフォルダが以下の様な状態になっていればOKです。
4)コマンドプロンプトを起動してコマンドを実行(準備編)
ダウングレードまたは、アップデートの実際の操作は、Windowsに標準搭載されているコマンドプロンプトというアプリケーションを利用して行います。
その為、まずはコマンドプロンプトを管理者として起動させます。
コマンドの実行手順:
デスクトップ左下の検索ウィンドウに「コマンド」と入力すると、コマンドプロンプトが表示されます。コマンドプロンプト上で右クリックから「管理者として実行」を選択します。
もし、[このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?]と許可を求めるウィンドウが表示されますので、[はい]をクリックします。
コマンドプロンプトを起動すると、以下の様な画面が表示されます。
"管理者:コマンドプロンプト"となっていることを確認します。
※コマンドの実行には、管理者の権限が必要です。
5)コマンドプロンプトを起動してコマンドを実行(実行編)
ここからは、コマンドの実行になります。
コマンドプロンプトに[cd]と半角スペースを入力します。
[ Config.xml ]が保存されている [ MicrosoftTool ] のフォルダパスをコマンドプロンプトに入力します。
パスは、右クリックからコピーし、コマンドプロンプト上で右クリックすると貼り付け(自動的にペイスト)されます。
以下の状態になればOKです。
※この時点では、実際のコマンド実行はされていないので、失敗しても何も影響ありません。
上記の状態になったら[Enter]キーを押します。
コマンドプロンプトの表示が[ MicrosoftTool ]のフォルダに移動した状態になります。
上記の状態から以下をコピーして貼り付けてます。※右クリックすると貼り付け(自動的にペイスト)されます。
setup.exe /configure config.xml
[Enter]キーを押して実行します。
実行後、短い間だけ以下のOfficeのウィンドウが表示され自動的に消えます。
コマンドプロンプトは、[閉じる]ボタンをクリックして閉じます。
6)Office製品でバージョンを更新する
PowerPoint(Office)を起動して[更新オプション]の[今すぐ実行]からOffice製品でバージョンを更新します。この処理でOfficeのバージョン(ビルド番号)をダウングレードまたは、アップデートが行われます。
Office製品を起動し、今すぐ更新をクリックします。
今すぐ実行をクリックすると、以下の様な画面がしばらく表示されます。
処理の途中で起動しているPowerPoint(Office)を閉じるように指示されるので、PowerPointを閉じて[ 続行 ]をクリックします。
しばらく待つと、「更新プログラムがインストールされました」と表示されます。
PowerPointを起動し、Officeのバージョン(ビルド番号)がダウングレードまたは、アップデートされていることを確認します。
本記事の場合、バージョン 2202 (ビルド 14931.20132)からバージョン 2203 (ビルド 15028.20204)にアップデートしました。ビルド番号を下位のバージョンにすることで、同一の操作でダウングレードが可能です。