こんにちは、ロゴスウェアのサポート担当の伊藤です。
eラーニングを始めて運用するとなった場合、大きな課題となるのが"教材"になります。この教材によって、運用するeラーニングの良し悪しが決まってきます。今回は、過去に私がご相談を受けたケースを例として、"良い教材"を準備するための「これは抑えて欲しいeラーニング教材作成の基礎的な考え方・ポイント」をご紹介致します。
目次
ご相談のケース:受講が非常に辛くなる教材
その方は、人事総務系の教育担当者の方で、その企業様では、教育の効率化のため集合研修で実施していた教育内容をeラーニングへ転換を目指されてました。教材も自分達で作成するためSTORMやTHiNQを契約され、慣れないコンテンツ作成に挑まれていました。
そんな中で受けたご相談が「他社さんはどんな風に教材を作られているのですか?何かポイントがあったら教えて下さい」でした。
作成予定の教材の想定をお聞きしたところ、とてもボリューム感がある受講が辛くなってしまう教材でした。
<その方の教材想定>
- 教材タイプは、音声読み上げのスライド(STORM)、繰り返し学習のドリル形式(THiNQ)、学習の結果を判定するテスト形式(THiNQ)の3タイプ
- スライドは、集合研修の資料をそのまま流用し、音声合成ナレーションで1コンテンツの再生時間が1時間超
- ドリル形式:1教材/30問を想定
- テスト形式:1教材/50問を想定
- eラーニングは、期限を設けて業務中に受講する(時間外は受講しない決まり)
この教材・運用の想定、よくあるのです!!
今までの集合研修の教材をそのまま利用しようとすると、このケースに陥りやすく受講が辛い教材が完成します・・・。1教材:1時間超えは、業務中に学習するのは至難です。
せっかく、頑張って教材を作成しても、想定のままでは評判の悪いものになってしまうので、集合研修のことは、一旦忘れて、教材を再構成しましょう!と以下のポイントをお伝えしました。
(その企業様は、今でもお伝えした内容が活かされた教材で、Platonお手軽スタートパックをご利用いただいています。)
教材作成の基礎的な考え方とポイント
基礎的な考え方は3点です。教材タイプでポイントは変わります。
基礎的な考え方
- 集合研修の教材は、そのままの状態では利用しない
- 1つの教材は、コンパクトにして「5分~10分で受けられる分量」にする
- 休憩時間や小さな空き時間で終えられる教材をイメージする
それぞれの教材タイプでのポイント
<スライド型:STORM>
- 長くても10分程度:
- 極力、1つの教材の尺を短くする
- 20分なら、2分割して前後編の10分×2つする
- スライド内の内容も簡潔にし、テキストだらけのスライドにしない(※1)
※1 スライド作成のコツやポイントは、別の記事で今後ご紹介致します。
<ドリル・テスト型:THiNQ>
- ドリル型の場合、1コンテンツ1問以内の4択にするなど、短い時間で終わる分量にする
- 共通①:設問文は、簡潔に記載し受け手側で解釈が変わらないようにする
- 共通②:重要な部分は、下線・フォントを大きくする、色を変えるなど、目立たせる
これらの基礎的な考え方やポイントは、作成する教材の数が増える、既存の資料が使えない等のデメリットに目線が行きがちになりますが、作成側にも大きなメリットがあります。
作成側のメリット
- 版更新が行い易い(時事に合わせての更新、法律改定など手が入れやすい)
- コンテンツの量産が楽
(一つひとつのクロスチェックが短くなり、長期的に見ると量産が楽になる) - 伝えたいメッセージが伝えやすくなる(重要な事が伝わる)
- 自分自身も受講するときに非常に楽である(これは、多くの担当者の方が話されます)
最後に
eラーニングは、受講して貰ってはじめて結果が出てくる教育です。受講する側が受けやすい教材をイメージして作成するのが、一番の"ポイント"であり"基礎的な考え方"になってきます。本記事が教材作成の参考になったら嬉しいです。
なお、ロゴスウェアでは、ご契約者の方にeラーニングの迅速なスタートアップのために標準教材を無償で提供してます。興味のある方は、こちらのフォームからご連絡下さい。